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@beginerbeginer
Created January 27, 2025 13:05
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攻撃者側の視点に立ってセキュリティを考える

SQLインジェクションは、ウェブアプリケーションのセキュリティをテストするために利用される重要な手法ですが、悪意ある目的で使うことは犯罪行為に該当する可能性があります。以下では、教育目的で、SQLインジェクションの方法とその背後にある考え方を説明します。

前提知識 SQLの基本理解: SELECT, INSERT, UPDATE, DELETE などの基本的なSQLクエリの構文を理解する。 ウェブアプリケーションの入力処理: どのようにユーザー入力をデータベースクエリに反映させているかを理解する。特に、フォーム入力、URLパラメーター、クッキーなどがSQLクエリの一部になる場合。 脆弱性の種類: 特に、SQLインジェクションが発生しやすいパターン(直接的なSQLクエリ構築)を知る。

考え方と仮説の立て方 ステップ1: ターゲットの理解 アプリケーションの分析: どの部分がユーザー入力をデータベースに送っているかを確認します。例えば、ユーザー登録フォーム、ログインフォーム、検索ボックスなど。

ステップ2: 可能性の高い入力ポイントの特定 入力フィールドの探索: フォームフィールド、クエリパラメーター、HTTPヘッダー(例えば、ユーザーエージェントやクッキー)に注目します。

ステップ3: 仮説の形成 シンプルな攻撃の試行: 最初に、一般的なSQLインジェクションのペイロード(例えば ' OR '1'='1) を入力してみます。これが成功すれば、アプリケーションが適切なエスケープを行っていない可能性があります。

ステップ4: フィードバックの分析 エラーメッセージの観察: 特定のエラー(SQLエラー)が表示されるかどうか。エラーメッセージからデータベースの種類やバージョンを特定することも可能。

ステップ5: 攻撃の洗練 データベースの特性を利用: 例えば、MySQLならば UNION SELECT を使って追加情報を引き出す。また、ブラインドSQLインジェクションの場合、真偽値を返す条件を利用した攻撃(例:' AND (SELECT COUNT(*) FROM users) > 0 --)を考える。

ステップ6: 情報の抽出 データの抽出: 成功した攻撃を使って、データベースからの情報漏洩を試みます。例えば、ユーザー名やパスワードのハッシュ。

アイディアの出し方 構造化思考: ターゲットアプリケーションのデータフローをマッピングし、どの点でデータが処理されるかを考える。 シナリオ思考: いくつかのシナリオを想定し、それぞれに対してどのような攻撃が可能かを考える。 実験と反復: 初めにシンプルな攻撃から始め、フィードバックに基づいて攻撃を洗練させる。 ドキュメンテーション: 試した手法とその結果を記録し、次の仮説やテストに役立てる。

このプロセスは、セキュリティのテストにおいて非常に重要ですが、再度強調しますが、無許可でこれを行うことは違法です。セキュリティ評価は、許可を得て、倫理的な枠組みの中で行うべきです。


先のステップに続けて、SQLインジェクション攻撃をさらに深掘りするための手順や考え方を紹介します。

ステップ7: データベースの構造を探る テーブル名やカラム名の推測: 成功した攻撃を使って、データベースのテーブルやカラム名を推測します。例えば、UNION SELECT を使って既知のカラム数とデータ型を持ったデータを注入するなど。

sql ' UNION SELECT table_name, column_name FROM information_schema.columns WHERE table_schema = 'public'--

データベースのバージョンやユーザー情報の取得: これにより、さらなる攻撃の計画に役立つ情報を得ます。

sql ' UNION SELECT version(), current_user--

ステップ8: 複雑な攻撃の実行 ブラインドSQLインジェクション: 応答が単純なエラーか成功のみで内容が分からない場合、条件分岐を用いて情報を一文字ずつ推測します。

sql ' AND SUBSTRING((SELECT password FROM users WHERE username='admin'), 1, 1) = 'a

Time-based SQLインジェクション: 条件によって応答時間が変わることを利用します。

sql ' AND IF((SELECT password FROM users WHERE username='admin') LIKE 'a%', SLEEP(5), '1')

ステップ9: 攻撃の自動化と拡張 ツールの使用: SQLMapやBurp Suiteのようなツールを利用して、手作業で行うよりも効率的に攻撃を自動化します。 スクリプト作成: PythonやBashスクリプトを使って、特定の攻撃シナリオを自動化する。

ステップ10: 結果の評価と報告 脆弱性の検証: 攻撃が成功したことを確認し、どのようなデータがどれだけ漏洩する可能性があるかを評価します。 報告書作成: セキュリティテストの結果を詳細に文書化し、どの部分が脆弱であるか、どのように修正すべきかを提案します。

倫理と法律の考慮 許可の確認: どのような形であれ、テストを行う前に明確な許可を得ることが重要です。 責任ある開示: 脆弱性を見つけた場合、適切なチャンネルを通じて報告し、修正されるまで情報を公開しない。

これらのステップは、セキュリティの専門家がシステムの脆弱性を評価する際に使用されるアプローチですが、悪用は絶対に避けるべきです。情報セキュリティの知識は、システムを守るための防御的な側面で活用されるべきです。


SQLインジェクションに関する知識と技術をさらに深めるための追加のステップや考え方を以下に続けます。

ステップ11: 防御策の理解と対策の提案 教育と学習: SQLインジェクションの防御策について学びます。例えば、プリペアドステートメントの使用、パラメータ化クエリ、入力の適切なエスケープなど。 プリペアドステートメントの例(Java): java PreparedStatement pstmt = connection.prepareStatement("SELECT * FROM users WHERE username = ?"); pstmt.setString(1, userInput); ResultSet rs = pstmt.executeQuery(); セキュリティ対策の提案: 具体的な改善策を提案します。例えば、ウェブアプリケーションファイアウォール(WAF)の導入、入力バリデーションの強化、ORM(Object-Relational Mapping)の使用など。

ステップ12: セキュリティポリシーと教育 ポリシー策定: 組織内でセキュアなコード開発のポリシーを確立し、開発者がそれに従うよう教育します。これには、コードレビューのプロセスやセキュリティチェックリストの導入が含まれます。 継続的な教育: 開発者や運用スタッフに対して、定期的にセキュリティトレーニングを提供し、セキュリティ意識を高めます。

ステップ13: 監視とログの分析 ログ監視: システムが攻撃を受けたかどうかをリアルタイムで監視するために、ログの定期的な分析を行う設定をします。異常なパターンを見つけた場合、即座に調査と対応を開始します。 侵入検知システム(IDS)の導入: IDSを使用して、一般的な攻撃パターンを検知し、システムを防御します。

ステップ14: インシデントレスポンス計画の策定 対応計画: もしSQLインジェクション攻撃が成功した場合の対応計画を事前に準備します。これには、被害の隔離、影響範囲の調査、被害者の通知、システムの修復、および再発防止策の策定が含まれます。

ステップ15: 継続的な改善 フィードバックループ: セキュリティテストや実際の攻撃から得た知見を基に、システムを継続的に改善します。新しい脆弱性が発見されれば、それに対応する新たな防御策を導入します。 最新の脅威情報の追跡: セキュリティコミュニティや研究者からの最新の脆弱性情報や攻撃手法に常にアンテナを張り、必要に応じてシステムをアップデートします。

これらのステップは、SQLインジェクションを含む広範なセキュリティ問題に対処するための、より包括的かつ長期的なアプローチを提供します。セキュリティは一度のテストや対策で終わるものではなく、継続的な努力と更新が必要です。

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